活動報告・開催情報

自己受容とアウフヘーベン

毎週土曜日14:30から、銀座の綿本ヨーガスタジオで開催している
マインドフルネスヨガのクラス。

このクラスでは、私が日常で感じたこと、やってみて良かったこと、
役立ったこと、などを紹介しながら、
みんなで一緒にマインドフルな感覚を深めてゆく練習をしてゆきます。

男性や、初心者の方、体のかたい方、など誰でも安心してご参加いただけます。

毎回テーマを一つ設けて、
「知識を附に落とす」こと大切にしてゆきます。
テーマを設けることで、ただ漠然と練習をするよりも
より的をしぼって練習することができ、知識を体感しやすくなります。

このホームページでは
毎回クラスでどんなテーマで、どんな練習をしているのかを
ご紹介しています。

***
1月12日(土) テーマ:自己受容とアウフヘーベン

今年も気がつけばもう2週間が過ぎてしまいましたね。
皆さんは今年の抱負とか、夢とか目標って何か決めました?

考えた見たら単に月が変わっただけなんだけど
それでもやっぱりこの時期って新しいことを決意しやすいですよね。
私も、手帳に書きこみました。

夢や目標を設定する時に、私が大切にしていること、
それが今日のテーマ「アウフヘーヴェン」なんです。
哲学者のヘーゲルっていう人が、使った言葉なんですけどね。

いろんな説明の仕方がありますけど、私の解釈では
「今の自分を否定しないで、
今の自分を包みこんで、そして超えてゆく」っていうことなんです。

えーと、身近な例でいうと、スマホ。
スマホって、すごく便利ですよね。
通話でもできて、メールもできて、写真までとれちゃう。
でもスマホは、最初からこんなに便利なスマホだったわけじゃないですよね。

若い人は知らないかもしれないけど、
大昔、ポケベルっていう道具があったんですよ~。
知ってます?
当時は文字の代わりに数字でメッセージを送り合ったりしていたんですね。
4649が「よろしく」とか、88951が「早く来い」とか。
私、昔これで喧嘩したことがあるんですけどね。(笑)

 

 

 

 

それから携帯電話もこんなに大きくて、肩に担ぐくらいの大きさで
ほら、平野ノラさんがしょっていたやつですね。
あんな時代があったんですよ。

それが、少しずつ融合して、進化して、
そして今のスマホが出来上がった。
あの巨大な携帯電話がなかったら、ポケベルがなかったら、
今のスマホは生まれていなかったかもしれない。

そんな風に、アウフヘーヴェンっていうのは
「今あるものが、それを含んで超えてゆく」っていうことだと思うんです。

私たち、夢や目標を設定する時って、
つい弱い自分、だらしのない自分をかえなきゃ、とか
もっとこういう自分にならなきゃ、とか、
現状がダメだから、今の自分がダメだから、
だから変えなきゃ、変わらなきゃって、思いがちじゃないですか?

私も昔、いつもそんな風に思って頑張っていたんですね。
それで、心の調子を崩してカウンセリングを受けていた時に、
カウンセラーさんに「どうしてそんなに頑張るの?」って聞かれたんです。

それで、私の中から出てきた言葉が
「弱い自分に勝ちたい」だったんですね。

その時、カウンセラーさんに
「じゃあ、負けた方の自分はどうなるの?」聞かれて、
言葉につまって、涙がこぼれたんです。

その時、気づいたんです。
今の自分を否定するってことは、
過去の自分を切り捨てようとするってことで、
でもそうしたら、前に進むことはできないんだって。

だって、そうですよね。
過去の自分、これまでの歴史とか、通ってきた道、
食べてきたもの、読んできた本、出会ってきた人たち、
そういう経験のすべての結晶が今の自分なわけで、
そのどれ一つが欠けても、今の自分は存在することができなくて、
だから、今の自分を否定したら、私たちはどこへも行けませんよね。

だからまずは等身大の自分を認めること。
自分の現在地を知ること。
そこからしか、私たちは一歩前に踏み出すことはできないですよね。

お手元のプリント。
これNHKのプロフェッショナル仕事の流儀っていう番組の主題歌なんですけどね。
スガシカオさんのプログレスって曲の一節。

すごくいいなって思って、お配りしました。
読みますね。
===========================
ずっと探していた 理想の自分って、もうちょっとカッコよかったけれど
ぼくが歩いてきた 日々と道のりをほんとは“ジブン”って言うらしい
世界中にあふれているため息と、君とぼくの甘酸っぱい挫折に捧ぐ…
“あと一歩だけ、前に進もう”
===========================

なんかいいなって。
私も今の自分は、理想の自分と全然違うけど、
でもあと一歩だけ前に進もうって、こんな風に生きたいなって思っています。

ということで、
今日はポーズの中で、自分の現在地、そこををしっかりと踏みしめて、
そこから、あと一センチ前へ、あと一センチ深く踏み込んでみる。
そんな練習をしてみたいと思います。

そして等身大の自分を抱きしめて、
そんな自分を包みこみながら、
今の自分を超えてゆくっていう、そんな練習をしましょう。

***

ライター:サティガーデン代表 金田絵美

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