活動報告・開催情報

自由の牢獄

毎週土曜日14:30から、銀座の綿本ヨーガスタジオで開催している
マインドフルネスヨガのクラス。

このクラスでは、私が日常で感じたこと、やってみて良かったこと、
役立ったこと、などを紹介しながら、
みんなで一緒にマインドフルな感覚を深めてゆく練習をしてゆきます。
男性や、初心者の方、体のかたい方、など誰でも安心してご参加いただけます。

毎回テーマを一つ設けて、
「知識を附に落とす」こと大切にしてゆきます。
テーマを設けることで、ただ漠然と練習をするよりも
より的をしぼって練習することができ、知識を体感しやすくなります。

このホームページでは
毎回クラスでどんなテーマで、どんな練習をしているのかを
ご紹介しています。

***
4月27日(土)テーマ:自由の牢獄

ミハエル・エンデって知ってます?
ドイツの作家で、
昔、「モモ」とか「はてしない物語」が映画化されたりして、
日本では、子供向けのファンタジー作家として有名ですけど、
大人向けの本も書いてるんですね。
「自由の牢獄」っていうのは、その本のタイトルです。

こんなお話です。
***
ふと気がつくと、部屋の真ん中にいるんですね。
周りには無数の扉が連なっていて、
数えたら111個ある。

で、どこからともなく、姿のない声が聞こえてきて、
こう言うんです。

「どの扉を開けてもお前の自由だ。
でも1度その扉を開けたら、
他の扉は閉ざされて、永遠に開かなくなる」
って。

そう言われて、怖くて、選べなくて、葛藤するっていう、
そういうお話。

***

この本を読んだ時、
私たちの人生も似ているなって思ったんです。
特に現代はそんな気がする。

一見、自由に見えるんですよ。
ライフスタイルも多様化していて
昔と違って結婚してもいいし、しなくてもいい。
仕事もある程度選べるし、
ネットショッピングなんかしたら、
膨大な量の商品から、選び放題ですよね。

でも、情報が洪水みたいに押し寄せてきて
いろんな人が、いろんなことを言うし、
選択肢がありすぎて、逆に選べなくなっちゃう。
そんなことって、ないですか?
まるでエンデの自由の牢獄みたいに。

でも私たちは扉を開け続けてゆかないといけない。

そうですよね?
だって生きるっていうのは、選択の連続だから。

じゃあ、迷った時、怖い時、葛藤した時、
どうすればのいいか?
私は、それは、
自分を拠り所にするしかない、
と思っているんです。

自由って言葉、
もともとは仏教の言葉なんだそうです。
知ってました?

自分の「自」と理由「由」で、
自らを理由にするって書く。

自分を理由にするっていうのは、
自分の頭で考えて、
自分が感じることを大切にして生きる、
ってことだと思うんです。

そのためには、
いったん常識とかしがらみとか、
そういうものを切り離して、
自分の「ほんとうの声」を
聴くことが大事だと思うんです。

このマインドフルネス・ヨガのクラスでは、
内観、自分の内側を眺める、
っていうことを大切にしますよね。

ポーズをとったり、瞑想をしてゆく中で
自分の体や心が今、どんな状態にあって、何を感じているのか。
それに丁寧に耳を澄ませて、聞き取ってゆく。
そうして、そんな自分の全てを否定しないで、
丸ごと受け止めてゆく。


そういう作業を繰り返してゆくことで、
だんだん、自分自身との信頼関係ができてきます。

その強い信頼関係があって、初めて私たちは、
常識とか、人の意見に振り回されないで、
自分で選ぶっていうことが、
できるようになってくるんだと思うんです。

人生って選択の連続ですよね。
だからみんな迷うし、不安になるし、葛藤もする。

でも、そんな時、自分をより所にして、
勇気を持って選択してゆくこと。
私はそれが本当の意味で
自由に生きるってことだと思うんです。

ということで、今日はみんなで、
自分の感覚を大事にするっていう練習をしてゆきましょう。

正しさとか、周りの目とか
そういうものを気にしないで
内側からの声に従って自分らしく動いてみる。

自分を信じて、自分で決める。
それが自分らしい人生を実現してゆく力に
きっと、つながってゆきますから。

***

ライター サティガーデン代表 金田絵美

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