活動報告・開催情報

役割から降りる

毎週土曜日14:30から、銀座の綿本ヨーガスタジオで開催している

マインドフルネスヨガのクラス。

このクラスでは、私が日常で感じたこと、やってみて良かったこと、
役立ったこと、などを紹介しながら、
みんなで一緒にマインドフルな感覚を深めてゆく練習をしてゆきます。

男性や、初心者の方、体のかたい方、など誰でも安心してご参加いただけます。

毎回テーマを一つ設けて、
「知識を附に落とす」こと大切にしてゆきます。
テーマを設けることで、ただ漠然と練習をするよりも
より的をしぼって練習することができ、知識を体感しやすくなります。

このホームページでは
毎回クラスでどんなテーマで、どんな練習をしているのかを
ご紹介しています。

***
3月9日(土)テーマ:役割から降りる

役割期待って言葉聞いたことあります?
社会心理学の言葉で、私たちは人と接する時、
必ず相手に何かの役割を期待している、
っていう考え方があります。

例えばお医者さんには、お医者さんらしさを、
幼稚園の先生には、幼稚園の先生らしさを、
暗に期待している。

職業以外でも、電車で隣に座った人に対してもそうです。
「見知らぬ人」としての役割を期待している。
だからとなりに座ったおじさんから、
急に馴れ馴れしく、肩とかたたかれて
ねえ、朝ごはん何食べた? とか話しかけられたら、
びっくりするし、違和感を感じますよね(笑)

そんな風に、私たちは、お互いにその役割期待を
くみ取ったり、押しつけあったりしながら生きているんです。

でもこのくみ取る方が過剰になりすぎると、
生きづらくなってくるんですよ。

父親だから、母親だから、妻だから、娘だから
それらしくいなくちゃ、期待に応えなきゃって、
自分で自分に、その役割や理想を押しつけたり。

期待に応えられなくて、がっかりされるのが怖くて
無理してがんばり続けちゃったり。
皆さんは、そんなこと、ないですか?

私、子供の頃、よく男の子に間違えられたんですよね。
いつも短い髪で、ショートパンツ履いて、真っ黒に日焼けしてて。
で、スカートはくのが、すごく嫌だったんです。

うち、三人姉妹だったんですね。
父がずっと男の子が欲しかったんだけど
残念ながら三人とも女の子で。

でもたぶん、あきらめられなくて
バットとかグローブを買ってきて、
私を相手にキャッチボールしたり、
釣りとか、クワガタ採りとか、
連れていかれたりしてたんですね。


今思うと、私、父の期待に応えようとしていたのかなーって。
だからスカートはくの嫌だったのかなーって。
そう思ったんです。

幼いながらに、父の喜び顔を見たくて、
だからその役割を自分から担っていたのかもしれない。
私たちって、きっと無意識に
そういうことしちゃう生き物なんですよね。

でも私たちって、
娘とか息子とか、母親や父親である前に、人間ですよね。
誰かや何かである前に、ただの人間、
言ってみれば、一つの命なんですよ。

前にもお話しましたけどね、
この3つのブロック。BEING DOING HAVING。
私たちはBEING=生きていて、
DOING=何かするから
その結果として
HAVING=何かを手に入れる。
そういう世界で生きている。


マインドフルネスでは、
DOING=何かすることをおやすみして、
BEING=ただ在るに切り替える
という練習をしてゆきますよね。

BEINGっていうのは、HUMANBEINGのBEING。
この上にある、背負っているもの、しがらみとか役割とか、
そういうものを下して、ただの自分になる、ただの命になること。
そういう練習なんだと思うんです。

でも普段の生活では、どうしたって、私たちは
何かにならなきゃいけないし
役割を果たさなきゃいけなかったりしますよね。

だから、せめてマット上にいる時くらい、
まっさらな自分に戻るっていう、
そういう時間が必要なんだと思うんです。

だから、今日はみんなで
今、担っているいろんな役割から降りて
まっさらな、ただの自分に戻るっていう、
そんな練習をしてゆきたいと思います。

他の誰かや何かになる必要はなくて、ただの自分に戻る。
そんな時間を過ごしてゆきましょう。



***
ライター:サティガーデン 金田絵美

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