活動報告・開催情報

悲哀の仕事

毎週土曜日14:30から、銀座の綿本ヨーガスタジオで開催している

マインドフルネスヨガのクラス。

このクラスでは、私が日常で感じたこと、やってみて良かったこと、
役立ったこと、などを紹介しながら、
みんなで一緒にマインドフルな感覚を深めてゆく練習をしてゆきます。

男性や、初心者の方、体のかたい方、など誰でも安心してご参加いただけます。

毎回テーマを一つ設けて、
「知識を附に落とす」こと大切にしてゆきます。
テーマを設けることで、ただ漠然と練習をするよりも
より的をしぼって練習することができ、知識を体感しやすくなります。

このホームページでは
毎回クラスでどんなテーマで、どんな練習をしているのかを
ご紹介しています。

***
3月16日(土)テーマ:悲哀の仕事

先ほどお話しした通り、
この綿本ヨーガスタジオが閉校になるって決まって
私自身、指導もさせて頂いているけど、
毎週、師匠の教えを仰ぐ場でもあり、
とても大切な場所だったんですね。
だからすごくショックで。。。

講師の立場のとしての私と、
みなさんと同じ生徒の立場としての私が
なんていうか、せめぎ合って、
自分もショックだけど、そんなこと言ってる場合じゃない、
しっかりしなきゃ、生徒さんのことを考えなきゃって
思えば思うほど、心が凍りついたみたいになって、
頭がうまく働かなかったんです。

でも朝、瞑想していた時に、涙がこぼれてきて、
ああ、悲しかったんだって、気がついたんです。
本当に悲しいんだって。
そして、その悲しみを抑え込もうとしていたんだって。

それでこの今日のテーマ「悲哀の仕事」っていう
言葉を思い出したんです。
心理学者のフロイトの言葉なんですけどね。

私たちは何か大切なものを失った時、
それを乗り越えるためには、
「悲しむ」というプロセスが必要だって、
彼は言っているんですね。

悲しい時、無理してポジティブになろうとすると
そのプロセスが中断されて、
感情が解放されないまま残ってしまい
傷が癒えないまま生きていくことになって
別の形で、私たちを振り回すようになってくる。

だから、悲しみの感情をごまかさず、
ちゃんと感じて味わう必要があるって言われています。

でも現代って「悲しみ」を
ネガティブにとらえる風潮があって、
つい、くよくよしないで、
早く気持ちを切り替えなきゃ、
とか思ってしまったり、

それから、役割があったり、
やるべきことがたくさんありすぎて、
忙しすぎて、じっくり悲しんでる暇が
なかったりしますよね。

それで、無意識に、気がつかないうちに
自分の感情にフタをしちゃう癖が
ついてるんじゃないかなって思うんです。

私たちは人生の中でいろんなものを失いますよね。
大事なものをなくしたり、大切な人との別れとか、
子供が成長して巣立っていったり、
それから、老いもそうですよね、若さを失う。

何かを失わない人なんていない。

だからそんな時、ネガティブな感情にフタをしないで、
ちゃんと自分の感情を受け止めてあげたいなって、
改めて思ったんです。

苦い感情を「わぁ苦い、まずい、嫌だって」
ぺって、すぐに吐き出さないで、
ちゃんと咀嚼して、味わって、飲み込んで、消化してあげる。

そうすることでしか、私たちは、
本当の意味で前へ進むことはできないんだと思うんです。

腰が痛い時、シップをはったり、
マッサージしたり、ケアしてあげますよね。
だから心が痛い時も、ちゃんとその声を聞いて、
寄り添って、ケアしてあげたいな、って思うんです。

ということで、今日も自分の体と心に
丁寧に向き合いながら、
きつい感覚とか苦い感情を、
ごまかさないで、ちゃんと味わうっていう
練習をしてゆきましょう。

この練習が、
いろんなものを受けとめる力を育んでくれて、
私たちの心の器を大きく、丈夫なものに、
きっとしてくれますから。

***
サティガーデン 代表 金田絵美

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