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私が一番伝えたかったこと

綿本ヨーガスタジオでのラストクラス。
このブログも最終回になります。
私が一番伝えたかったこと。をお話ししました。

それは、みんなに
”自分が自分であることに安心して欲しい”
って、ことでした。

****
2019年5月25日
テーマ:私が一番伝えたかったこと

いよいよ今日で、綿スタでのこのクラスも
最終回となりました。

何をお話しようかなぁって、
色々悩んでいたんですけど、

やっぱり、最後に、
私がこのクラスの中で一番お伝えしたかったこと、
それをお話しさせて頂こうと思います。

私が一番伝えたかったこと、
それは、みんなに安心して欲しい、ってことでした。
シンプルなんですけどね。

この本、知ってます?
「あふれでたのはやさしさだった」


作家の寮美千子さんっていう方が、
少年刑務所で、心の教育の一環として、
詩の授業を行ったんですね。

その記録をまとめたものなんですけど、
「安心の力」がこんなにも人を変えるんだって、
本当に感動したんです。

刑務所の中だから、
詩の授業なんて言われても、
最初みんな斜に構えてて、やる気ないんですよ。

でも先生が
本当に何を書いてもいいし、
書きたくなければ、書かなくてもいいよ、
ここでは自由にしていいよ、
ありのままで居ていいよ、
っていうメッセージを、ずっと伝え続けるんですね。

そうしたら、ひとりの子が
そんなこと言われたの、生まれて初めてだ、
って、言うんですね。

今まで家でも学校でも、
ちゃんとやりなさいって、命令されるか、
言うことを聞かなければ、怒られるか、
そのどっちかだったって。

でもそうやって、時間をかけて、
自分のありのままを認めてもらって、
安心の感覚が育まれてくると
みんな、だんだん心が開いてくるんですね。

いつも肩をいからせて、ガンを飛ばしてた子が、
自分から挨拶をするようになったり、

緘黙(かんもく)って言って、
体には問題ないのに、
人前に出ると言葉が出てこなくなっちゃう
症状が治ったり、

吃音やチックの症状が
治っていったりするんです。

そうして、みんな
すっごく優しい詩を書いてくるんですよ。

どうしてこんな優しい子が
人を殺したりしちゃったんだろう、
って思うくらい。

安心の力って、本当にすごいんですよ。

著者の寮美千子さんが、こう言ってるんですね。

“みんな、心のよろいを脱いだら、
あふれでたのは、やさしさだった” って。

これ読んで思ったんです。
私たちもみーんなおんなじだなーって。

みんな透明のよろいを着てる。

社会の中で、ぶつかったり、傷ついたりして、
自分を守るために作り上げた
よろいをみんな着ていて、

時にそのよろいの重さに、
押しつぶされそうになったり、

上手にできなくて、
いびつな形のよろいができちゃって
そのせいで、
相手を傷つけるつもりなんてなかったのに、
傷つけちゃったり。

そうやって、みんな必死で生きている。

だから、そのよろいを下ろして、
ほっとして、息ができる場所。
安心してくつろげる場所があって欲しいなって。

そして、そこで自分が自分でいていい、
っていう感覚を取り戻して、
日常に戻っていって欲しいな、って。

このクラスがそんな場所であってくれたら、
嬉しいなって、

そんな風に思って
このクラスを続けてきました。

私がこのクラスの中で一番伝えたかったこと。
それは、みんなに
「自分が自分でいることに安心してほしい」
ってことでした。

その感覚は打ち上げ花火みたいに、
ゴージャスできらびやかなものじゃないけど

でも松明みたいに、
自分を内側から照らしてくれて、
温めてくれて
私たちを根底から支えてくれると思うんです。

だから今日もみんなで、
心のヨロイを降ろして、
ただの自分に戻るっていう
時間を過ごしたいなと思います。

どこにも属さない場所で、
何者でもない自分に還る。

そして、自分が自分であることに安心して、
その感覚を体と心に
しみこませてゆきたいなって思います。

この感覚がきっとこの先もずっと
私たちを内側から温めてくれると思うから。

それでは始めてゆきましょう。

***

今までこのブログを読んでくださった
皆さま、本当にありがとうございました。

慣れないブログを書くことに
途中でくじけそうになることも
何度もあったけど、

私もあるあるって思ったよ、とか
面白かったよ~とか
いつも楽しみにしているよ~、とか

励ましの言葉を頂くたびに、
自分のささやかな経験でも、
誰かの役に立つことができるんだと思えて
続けることができました。

このブログを通して、
私と出会ってくださった
すべての皆さまに
感謝を込めて。

ありがとうございました!

ライター:サティガーデン 代表 金田絵美

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